wkpmm

わくぺめも

脳みそポヨポヨになりたいならこれ!『カンフー・ヨガ』

観ている間ずっと頭の上に「?」が500個くらいポヨポヨ浮かんでたので、後ろの列に座る人には邪魔だったかも。ってくらいヤバい映画だった。エンドロールをぼんやり眺めながら「自分は……自分は今なにを目撃したんだ……? 何を観たんだ……何だったんだこれ……」ってひたすら自問した。ジャッキー映画ってみんなこういう感じ(こういう感じ)なんですか? それとも今作がずば抜けてヤバかったんですか? それを確認する意味でも今すごく過去作を観てみたくなってる。

全編通して「こまけぇこたぁいいんだよ」のパワーが満ちあふれてた。HiGH&LOW程度(とあえて言う)で「設定ガバガバだからな〜」とかナメたことぬかしててまじですみませんでした、とどこへともなく謝りたくなったほど。ハイローなんて可愛いもんだ。

最近、映画を観たらすぐ手帳に感想をメモするようにしてるんだけど、『カンフー・ヨガ』のページにはこう書いてある。

ライオンとダンスしか頭に残ってねえ……

そう、「ライオン」と「ダンス」しか頭に残ってないのだ。鑑賞してすぐメモったのにこのありさまなのだ。ライオン可愛かったなあ。コミカル全振りみたいなポジショニングが最高だった。スリリングな要素の一つとして猛獣は鉄板だけど、カンフー・ヨガのライオンは「そうきたか!」という感じで、客席のあちこちからフフッと笑いが漏れていた。

笑えるとはいえ、カーチェイスは文句なしに超絶すごかった。合間あいまにライオンちゃんの「がおーん!」とジャッキーの「ウワーッ!」が差し込まれるので総合的には軽い口当たりなんだけど、とにかく車がドッカンドッカン吹っ飛んでて景気がよろしい。お金のかかってるカーチェイスは最高。あとインド人のスーパーヒーロー着地おもしろすぎた。そんなんありかよ!(CV: 高橋一生)

どのシーンどのカットを思い出しても「で結局なんだったのあれ」ってなるの面白すぎる

冒頭のインド版戦国無双なんだったのあれ。財宝が氷の下に眠ることとなったいきさつを描くにしてももうちょっと軽めのなんかこう、あったやろ他に。なんで前菜に家系ラーメン出してくるんだよ。長尺だしCGに気合い入りすぎてるし、途中で「このまま2時間突っ走る気か?」って不安になったし(それはそれで超観たい)。

タイトルであるところの『カンフー・ヨガ』というフレーズすら、鑑賞後には「いや結局なんだったんだこれ」ってポスターにツッコむしかなくなるのがすごい。カンフー定食のハーフとヨガ定食のハーフがセットになってるのかと思って食堂に行ったら、マジックペンで「ヨガ」って書かれたすりごま容器がちょこんと置かれてるだけのカンフー定食が出てきたみたいなもんだったでしょ。ほぼほぼカンフーやんけ。しかもヨガよりはるかにでかいインドダンスがデザートについてきたせいで胃がびっくりしてしゃっくり止まんない。ヨガってなんなんだ。カンフー・ヨガってなんなんだ。クルーに一人くらい「これタイトル『カンフー・インドダンス』のほうがよくない?」って言う人おらんかったんか。衝撃的すぎて喩えもままならなくてなんか腹立ってきた。いけないいけない、こんなときこそ深呼吸……ヨガの呼吸法が役に立つのよ……。

円盤化・配信されたらまた観るわ

腹は立つけど絶対もっかい観たい。こんなに全力で振り切ってる映画が現代に存在していていいんだ、という衝撃。世界中の誰が観てもニコニコさせられる楽しさ。お茶目で機転がきいてモテモテで強くて最高にチャーミングな「ジャック」という存在の強さ。本当、ジャッキー・チェンってすごいんだなあ。

そしてジャックの助手の男子(カワイイ系)と甥っ子(カッコイイ系)、どっちもそれぞれ魅力的で印象に残った。助手くんはインドダンスのキレがひとりずば抜けてたのでアイドルなんだろうな〜と思ったら合ってたっぽいので、所属グループにちょっと興味がわいてきてる。こういう出会いも面白いので、これからも色んな映画に触れていきたいな。

  • 鑑賞日: 2018/01/21