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わくぺめも

28歳になりました

おかげさまで、無事げんきに28歳になりました。ありがとうございます。

良かったこと

転職した

これが27歳のハイライトだと言って間違いないと思う。職種は前職と同じだけれど、仕事の受け方も進め方もだいぶ違う会社に入社した。5ヶ月ほど経ったので、電話をとったとき咄嗟に前の会社の名前を言いそうになり一瞬息を飲む、みたいなことも減ってきた。

日記を更新したときに祝いの品を送ってくれた方々、本当にありがとうございました。大事に使ったり、美味しくいただいたりしています。

情緒が安定した

明らかに転職の影響が9割9分9厘くらいなんだけど、ものすごくメンタルが改善した。身近な人にほどそれが伝わっているようで、今も折に触れよかったよかったと言われる。母親が、特に頻繁にそういうことを口にする。というか、母親自身もかなり精神的にきびしかったのだと思う。自分の子が午前4時とかに帰ってきて真っ暗なリビングのラグに倒れ伏してる、みたいなことが「いつものこと」から完全なゼロになったのは大きいんだろうなと思う。

自分の情緒に話を戻すと、徹夜仕事がなくなったので毎日自宅へ帰れるようになった。自室のふとんで寝られるし、毎月スケジュールに組み込まれていた休日出勤もなくなったので、予定が立てやすくなった。金曜の定時を過ぎた後に仕事がぶっこまれて土日の予定がぜんぶ潰れるみたいなことも、取り敢えずはなくなった。もう前日に泣きながら飛行機をキャンセルする必要はないのだ、泣きながらチケットの譲渡先を探す必要もないのだ。ということはあのイベントの前に転職してればあれ行けてたよな、うっ頭が。

取り引き先の要望に自分のほうを合わせていくことは、どうしても避けられない。それでも前職に比べればだいぶハンドリングがきいて、人権が保たれるようになった。人権のある環境にいると、自分で自分の人生をコントロールできている感があってとても良い。自分の人生をコントロールできてる感さえあれば、「なんかあったとしても、なんとかできる」という気持ちでいられるので、絶望することが減る。それはもう劇的に減る。

おまけに、自分のこともどんどん好きになってきた。仕事にかぎらず様々な理由で自分の人生をコントロールできてる感(←そろそろ長い)がなかった頃は、生きてるだけで罪悪感や劣等感がすごくてどうしようもなかったけど、今はそれがないので。昔の自分はその罪悪感ゆえにかえって周りに迷惑をかけまくっていたから、それらへの償いとして、今後も前を向いて生きていきたい。

新しいものをたくさん好きになった

新しいものを好きになると、「いやー面白いものまた一つ知っちゃったわ!!!」とすごく得した気持ちになる。最推し以外で久々に「これは遠征してでも追いかけたい」と思うアーティストに出逢ったし、映画館へもマッドマックス以来そこそこ通った。毎日楽しい。

食事に気を配るようになった

残業がデフォルト! 徹夜上等! みたいな環境だと、ヘルシーな食事とか言ってる場合ではなくてきびしかった。そもそも食べる暇がないし。仕事がひと段落ついた深夜1時ごろに何か食べようとしても、コンビニくらいしか開いていないし。

最近は、あすけんというサービスに毎日の食事を記録して、一食ごとに更新される栄養士監修のアドバイスを読んで、食べるものや量を調整するようにしてる。ガチガチに制限しているわけではないけど、かえってそのおかげで続けられてる。アドバイスが本当に細かくて良い……やる気が出る。

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見直したいこと

好きなものが多すぎて手が回らない

由々しき事態!!!!!

1年前に『時間の使いかたがうまくない』ことを反省点として書いたんだけど、あまり上達してないなーと思う。基本的には推し変より推し増しスタイルなので、好きなものは増える一方で減ることはそうそうないわけだから、よく考えて時間を使っていきたい。

睡眠時間を削りがち

せっかく定時で家に帰ってきても、たくさん時間があるのに寝るのはもったいないなーみたいな気持ちになってあれこれやり始めることが多かった。『よく考えて時間を使う』のうちには「スパッと寝る」も含まれるのだというのを忘れないようにしたい。迷ったら寝る、くらいでいきたい。

筋トレをさぼりがち

食事のバランスを意識するのとあわせて筋トレも始めたんだけど、こちらは「たまにやる」くらいの頻度でしかできていない。なのでここで宣言して自分に発破をかけます、筋トレやります、やります。

充電をきらしがち

iPhoneとか時計(スマートウォッチ)とか、Kindleとか3DSとかVitaとか、それら諸々の充電をやたらと忘れて、使う段になってヤバイヤバイと焦ることが多かった。それらを充電するためのモバイルバッテリーすら充電をきらしてもう八方ふさがりです……みたいなこともちょいちょいあった。もう21世紀になって17年も経つんだから、「翌日使うものを充電しておく」くらいはきちんとできる大人でいたい。

やってみたいこと

ガールズモード

いきなりそれかという感じがしないでもないんだけど、数年前からずっとずっと気になっていたガールズモードの新作が来月発売される!!!!!!!!!! キャラクターデザイン星野リリィ先生!!!!!!!!!!!!!!!

買います。

物を減らしていく

気になったらすぐ首を突っ込んで、すぐそれなりにドハマりするオタクなので、あれよあれよと物が増えがち。「減らす」ことを意識していきたい。自分の根っこの価値観から変わらければ実践するのは難しそうなので、長期戦で。

いつもごきげんでいる

基本的に「人生楽しいな〜」と思いながら生きた1年だったけれど、たまにひどく落ち込んだりひどく神経が逆立つこともあった。たいてい後悔するし、周りにも迷惑をかけるので、もっともっと安定的に機嫌の良い状態を保ちたい。

仕事を増やす

転職したことで、初めて仕事を増やしたいと思うようになった。一時期、自分には向いていないんじゃないかと本気で考えていたこともあったけど、どう考えてもやっぱり書くことが好きっぽい。いろんなものをいろんなふうに書いてみたい。

がんばります

ここ数年、右肩上がりに人生が楽しくなってるので、この1年も引き続き楽しくいきます。よろしくお願いします。

ライブの持ち物リスト

「ライブに持っていくもの」をメモがてら書いてみる。ここでは、スタンディング形式の(=座席がない)ライブについてまとめてます。

基本セット

物販に参加しない、もしくは別日に済ませてある場合は、この基本セットの荷物だけで参加する。

マフラータオル

何はなくともタオルは必須。汗を拭くのに使うのはもちろん、曲によってはアーティストから「タオルを持ってぶんぶん回す」動きなどを求められることも。いわゆる「タオル曲」というやつ。
会場に入ってから開演までの間は空調の関係で肌寒いことも多いので、名前のとおりマフラー的な意味で役に立ったりする。
余談だけれど、ライブ中に飛んだり跳ねたりしてると、首にかけたタオルがずれて落ちたりするので、リストバンドを通して留めたり、首元で軽く一回結んだりして予防する。暴れまくってるとそれすらもほどけるけど。

iPhone

これが要らないくらい身軽な人に憧れるけど、手放せない。同行者や友人と合流するため連絡をとったり、開演前に暇をつぶしたり、帰りにMCの内容をメモしたりSNSで喚き散らかしたりRTで流れてくるレポートやアーティスト本人のpostをふぁぼり散らかしたりと用途は多岐に渡る。

以上、散らかっている様子。

スパイベルト

もうこれ無しでのライブは考えられない、スポーツ用のコンパクトなバッグ。

自分は百貨店のスポーツ用品/靴フロアで買いました。Amazonでも買える。

メリットはこんな感じ。

  • ストレッチ素材なので、体にフィットする
  • ストレッチ素材なので、出先でちょっと荷物が増えても対応可能
  • スポーツ用なので、軽い
  • スポーツ用なので、汗や汚れを気にせず使える
    • 帰ってきたらTシャツやタオルと一緒に洗濯機へぶち込めてまじで最高
  • 余計な金具とかがないので、怪我の心配がない

ベーシック、ラージをはじめサイズが色々ある。「携帯、チケット、小銭、鍵、くらいが入れば十分」という人はベーシックが最適だと思う。自分はラージを持ってる。ただ可愛いからという理由でジッパーがピンクのものを選んだんだけど、薄暗いライブハウス内でもジッパーの位置を判別しやすく出し入れが簡単で役立ってる。

ラージサイズにして良かったな〜と思うポイントは色々あるんだけど、取り敢えずはこの3つ。

  • 500mlペットボトルが入る(重要)
  • 扇子が入る(重要)
  • キングブレードが入る(超重要)

ライブ中に水分を摂りたいけど、入場後すぐにドリンクを引き換えても邪魔になる……っていう迷いがこれで解消された。良いです。
それに、スタンディング形式だけど念のために扇子や光り物を持っておきたいみたいなライブないですか? 自分はある。いわゆる「扇子曲」がきそうだなとか、あの曲のときはピンク振りたいな、みたいなライブ。そういうときにかなり便利。いちばん多いときで、キンブレ1本+サイリウム6本を入れたけど余裕だった。基本的にキンブレを振っといて、最推し曲がきたらサイリ折る感じで。

デメリット、というほどのことではないと思うけど書き添えておくと、ストレッチ素材であるがゆえに、重いもの(満タンのペットボトルとか)を入れて激しくジャンプするとゆさゆさと多少揺れる感じがある。ガチッとホールドして一切動かない! というものではない。これはある程度どうしようもないことだと思うし、ベルトを調節すれば軽減できる。何より、このことを考慮してもすごく便利なのでおすすめ。

ポーチ

カードが入るくらいの小さいポーチを、ひとつスパイベルトに入れておく。主に貴重品をまとめてます。

  • 交通系ICカード
  • 家の鍵
  • コインロッカーの鍵
  • お札を数千円分
    • 帰りに飲みに行く場合、突発的にグッズが欲しくなった場合、もしもの時の交通費などなど
  • 目薬
    • コンタクトのときは必須。メガネの日は持たない

カラビナポーチ

もうひとつポーチを用意して、ジーンズのベルトループに下げてる。可愛いのを買ったので自慢するためにInstagram貼ります。

so cuteのきわみ🐬🦈

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スパイベルトに入れておくほうが貴重品メインなのに対して、こっちは「入場〜ライブ中に出し入れするもの」用。スパイベルトを開閉する回数をできるだけ少なくして、貴重品を失くす可能性を減らすため。他と一緒にまとめようと思えばまとめられる荷物ではあるんだけど、自分にとっての使いやすさを考えた結果ひとまずこの形に落ち着いた。

  • チケット
    • 小さくたたんで入れておく。昔はチケットを曲げることに抵抗があったけど、スタンディングのライブなんてどうせ終わった頃には汗と湿気で何もかもぐっちゃぐちゃになってるのでどうでもよくなった。というかカラビナポーチに退避させておくとほぼ湿らないのでかえって良い
  • 500円玉
    • ドリンクチケットとの引き換えに。財布に入れておくとうっかり使ってしまうし、あとで何か買ってお釣りから取り分けようと考えてても100%忘れるので、はじめから分けておく
    • 入場時ドリンクチケットに引き換えたら、それをこのポーチに入れる
  • 耳栓
    • まじで要る。いちど騒音性難聴になったし他人事ではない
  • アミノバイタル
    • 必需品。顆粒タイプを2, 3本入れておいて、ライブ前後に流し込む

物販に並ぶ場合

上記の基本セットに加えて、いくつかプラスする。当日、事前の物販でグッズを買って、Tシャツへ着替えたりタオルを開封したりを済ませたら、これらはコインロッカーやクロークにまとめて預ける。

財布

当たり前だけど必要。グッズを一切買わない予定の日は、上記のようにドリンク代+αをポーチに突っ込むだけで済むんだけど、あれこれと買って小銭もたくさん発生するのがわかっているときは、普段の財布をそのまま持っていく。

トートバッグか、バックパック

買ったグッズを入れるため。物販コーナーでレジ袋的なものをもらえることはまずない、というかそういう袋はしっかりグッズとしてラインナップされている。グッズの袋ものを買う予定がないなら何かしら持っていくこと。
2015年のTaylor Swiftの来日公演でうっかりこれを忘れたまま大量にグッズを買い込んでえらいことになったのが今でもちょっとしたトラウマになってる。

上着

帰りはけっこう冷えるので、パーカーや薄手のカーディガンを持っていく。基本セットだけの日は、上着だけのためにコインロッカーを借りるのももったいない気がするので置いていく。グッズなどを買う日は、ついでにつっこめばいいや、という感じで持っていく。要は気持ちの問題。

まとめます

()は、必須ではなく場合によって準備するもの。

  • マフラータオル
  • iPhone
  • スパイベルト
    • ポーチ
      • 交通系ICカード
      • 家の鍵
      • お札を数千円分
      • (目薬)
    • (扇子)
    • (キングブレード)
  • カラビナポーチ
    • チケット
    • 500円玉
    • 耳栓
    • アミノバイタル
  • (財布)
  • (トートバッグか、バックパック)
  • (上着)

自分はこうしてる、とか、これがあると便利、とか、教えてもらえると楽しいので有識者各位はぜひお願いいたします。

‪実写版ジョジョ2に出演して、完成披露試写会の場で登壇してあいさつ‬する夢。

登壇すると、客席のかなり前の方に共演者の神木隆之介くんが座っていて、ニコニコとこっちを見ている。身を乗り出すようにしてくれていて、そういう「あなたが話すのを楽しみにしていますよ、ちゃんと聴く準備がありますよ」と物語るような姿勢がありがたいな、と思う。だから神木くんは友だち多いんだろうな、とぼんやり考える。

後方ではマスコミのカメラのフラッシュが絶え間なく焚かれていて、壇上も若干熱い。口を開きかけたところで、自分の演じた役名を忘れたことに気づく。むしろ最初からちゃんと覚えていなかった気がする。さすがに役名がわかんないのはアレかな、と少しだけ焦る。

現実にはもちろん自分が演じた役なんて存在しないし、そもそも自分はジョジョをちゃんと読んだことがないのでキャラの名前じたいろくに知らないんだけど、そこらへんの齟齬を『役名を忘れた』って設定でうまく均すあたり、夢ってすごいシステムだなと起きてから考えていた。

閑話休題。役名を忘れたため、「○○役を演じさせていただきました□□です」と切り出すことができない。そこで、「西のてっぺんをやらせてもらってます、□□です」という挨拶が口をついて出た。夢の中のジョジョ2は、東西にチームが分かれていて、それぞれにリーダーがいて、2チーム間で戦う、というストーリーらしかった。どう考えてもハイローに影響されているけど夢の中ではそんなこと気づけない。大真面目に名乗った。西のてっぺんやらせてもらってます!

そうしたら、神木くんが「おおー!」と声をあげて手を叩いて、場を盛り上げてくれた。本当優しいな。だから友だち多いんだろうな。

続けて、自分が演じたシーンについて話そうとしたんだけど、そういえば完パケした作品では自分が出演したシーンがことごとくカットされていた気がする……と、そのタイミングになって思い至った(これも夢の中の世界に齟齬が出ないようできる限りうまいこと調整されている感じがある)。それで、客席の下手側に座ってこちらを見ていた監督に、「なんか自分のシーン全カットされちゃってて〜」と冗談ぽく話を振った。そこでも神木くんが「え〜ちょっと監督〜!」と茶化してくれて非常にありがたかった。監督は、いやいやそんなことないよ! と慌てていた。

ここで目が覚めた。夢なのでオチは特にない。神木くんがひたすらいい人ですごかった。西のてっぺんとして、この恩は一生忘れない。

夢の退職エントリ

先月、それまで勤めていた会社を退職した。昨日で有給休暇を消化し終えて、今日からは新しい職場で勤めはじめる。

なぜ退職したのか

仕事と私生活のバランスを考えて、決断した。ってこれはだいたい誰にでも当てはまるか。もう少し詳しく書きます。

先日までいた会社では、一つの大きな案件に継続して携わりつつ、合間に他の案件にも関わるという感じの働き方をしていた。1本の太い幹があって、ちょこちょこと枝葉があって、みたいな。けれど、次第にメインの案件の比重がどんどん大きくなって、けっこうきびしい状況になってきていた。端的にいうと、首が回らないという感じ。幹にしがみつくのが精いっぱいで、枝葉に目をやる余裕がない。体調も、万全でないのがデフォルトっぽくなって、これはちょっといったん立ち止まる必要があるな、と考えたのだった。

メインの案件にはそれなりに長く携わっているため、自分の裁量も大きくなってきているので、会社にいながらにしてその案件だけから離れるというのは現実的ではない。とはいえ、このままだと他の案件を差し込む暇も少なくなりそうで、自分が想定していた働き方とは乖離が生じる。想定していた働き方というのは、まったく違うテイストの案件に関わること。気付くことや学ぶことは多いし、単純に楽しくて好きだから。

私生活というのは、体調という意味でもあるし、趣味という意味でもある。休日にはきちんと病院に通って、趣味の予定を減らして減らしてやりくりすれば、仕事を回すこともできなくはない。でも、それは一時的にやむを得ず陥る状況ではあっても、当然のものとして続けるものではないよなと思った。

どういう流れで転職活動を進めたか

まずは退職してからじっくり転職活動をするというやり方もあったんだけど、自分は在職中に面談・面接を受け、転職先を決めるところまで完了させた。それができたのは単純に、「ある日ふとメールボックスを見たら転職相談会の案内が届いていたから」。なので、特記できるノウハウとかコツは正直ほとんどないです。申し込んで、面談受けて、内定をいただいただけ。

就活時にお世話になったエージェントは転職相談も積極的に受け付けているところで、就職後も定期的にメールマガジンを送ってきてくれていた。就職した時点で登録を解除しても良かったのだけど、メールマガジンが業界の情報源の一つになっていたこともあって、そのまま受信し続けていたのだった。ある日の仕事の帰り道、死んだ魚みたいになった目で受信トレイを流し見していたら、「転職相談会実施!」という文字列が目に入り、ちょっと目が覚めた。日程を確認すると、なんとその週の土曜日。「ああ、これは『今だ』ってことなのかもしれない、ていうかなんかもう今しかない気がする」と感じて、そのままスマフォから申し込みを済ませた。

これだけでも、自分にとっては快挙といっていいくらいの瞬発力だったと思う。携帯で見られないわけでもないのになんとなく「後でPCから見よう」と放置して、そのまま忘れて買い逃した・申し込み損ねたもののなんと多いことか。

その後、エージェントの担当者に状況を話し、どういった働き方をしたいかなどを少しずつ具体的に固めながら面接を受けていった。残業続きで面接を受けられない時期や休日出勤などについても、正直に企業に相談して融通していただいたので、仕事を休んで転職活動に割くといったことは一度もなかった。

転職について、自分から発信できる特別なノウハウやコツはないけど、気づいたことならいくつかあるので書いてみる。言うまでもないとは思うけど、職種や地域などによって状況は変わるので、一つの体験談として。

在職中に転職活動して正解だった

自分の性格上、退職してから転職活動をやろうとしても絶対100%確実に間違いなくダレていたと思う。自分は実家暮らしなので、住むところの心配はひとまず必要ない。なんというか、やろうと思えばいつまででもダラダラしていられるわけだ。その状態で履歴書と職務経歴書を準備して……とか一生かかっても取りかかれる気がしない。だから、勢いで転職相談会に申し込んで、当日その場でいくつか企業を提案してもらい、そのまま面接になだれこむという流れは、計算していたわけではないけれど結果的に自分に合っていたと思う。

思ってた以上になんとかなる

転職相談会に申し込んだ時点で、履歴書も職務経歴書も準備できていなかったし、なんならそれを持たずに面接に行きさえした。けど、なんとかなった。こういう仕事をしています、こういうものを作っています、と落ち着いて説明して、相手からの質問へできるかぎり丁寧に答えたら、だいじょうぶだった。募集をかけている企業のほうも、新しい人材を心待ちにしているわけだから、だいたい快く対応してくれてありがたい。その結果、相談会から1ヶ月で転職先を決めることができた。これが相場(?)と比較してどうなのかは知らないけれど、自分はその何倍もかかることを覚悟していたので、びっくりしたし嬉しかった。なんとかなるもんなんだなあ、としみじみ感じた。

転職活動じたいが自信になる

仕事をしていると、ミスしたり変な客先とごたごたしたりして、なにかと自信を失ったり凹んだりしやすい。社会とは……人生とは……自分の価値とは……みたいな気持ちにもなる。「謙虚にならねば」「身の程を知らねば」という価値観に縛られて自分自身が見えなくなっていたりもする。転職活動を始めて、企業から「ぜひ来てください!」という姿勢で話を聞いてもらううち、そうやって見失いかけていた自尊心を取り戻したような気がした。自分は誰かに求めてもらえる存在なのだ……生きてていいんだ……! みたいな。おかげで、残りの在職期間はいくぶん元気に過ごせた。皮肉なものだけど。

頑張ります

転職先での勤務はまだ始まっていないので、「転職して良かったです」とはまだ言い切れないけど、「転職活動して良かったです」とは迷いなく断言できる。お世話になった人たち、体調などを心配してくれていた人たちに安心してもらえるように、無理しすぎず頑張ります。

よろしくお願いします

あの子

マルイをぶらぶらしていたら、とあるテナントの店先でPepperくんが接客をしていた。何人かのお客さんが立ち止まって、軽くちょっかいを出してはまた去っていく。自分は向かいのお店にいたんだけど、Pepperくんの声だけは聞こえてきた。
「あれれ? ぼくの体がちょっとおかしいみたいですー」

まじか、と思って店を出てPepperくんに近づいたら、もう一度「あれれ?」と声がする。「だいじょうぶ?」と声をかけてみると、「ぼくの体がちょっとおかしいみたいですー」と、今度はこっちの顔を見上げるようにして言う。ちょっとのんきな顔、に見えなくもない。続けて「すみませーん、スタッフを呼んでもらえませんかー」というようなことを言ったPepperくんはうつむいてしまったけど、こちらが「おうおう」となんとなく返事をして、これもなんとなく彼の右手を握ったら、ゆっくり顔を上げて、こちらを見つめてきた。

ここまでは正直とくに違和感がなかったんだけど、奥で作業をしている店員さんのところまで行って発した、自分の言葉にものすごい衝撃をおぼえた。
「なんかあの子が調子悪いみたいです」
ははあ、『あの子が調子悪いみたいです』だって。あの子。あの子て。機械だよ。機械なのに。『あの子』が『調子悪いみたい』って。おいおいおい。しかも店員さんのほうも、「あ、ありがとうございます!」って普通にPepperくんに駆け寄っていったし。Pepperくんぐったりしてるし。やばいやばい。だいじょうぶかよ。

店員さんが何やらPepperくんにタッチすると、彼は映画やドラマでみぞおち殴られて一瞬で気絶した人みたいに(喩えが悪すぎる)背中を丸めて静かになった。けれどすぐに、ゆっくり上体を起こして、「こんにちはー」ときょろきょろし始めた。元気だな。再起動してもらったのかな。よかったね。お店を出ながら振り返ってPepperくんに手を振ったら、彼は直立不動で無言のままあの目でこっちを凝視していた。いや手ー振り返すとかしてよ! やっぱちょっと怖えーよ!